大正12年、この頃下関駅は東京駅の次に大きな駅でした。山陽ホテル、映画館、台湾バナナのたたき売り、ガマの油、手品、のぞきカラクリ・・・etc
下関はどう映っていたのでしょうか。
詩は、黒御影に掘る。解説文、写真はステンレスベースにエッチングで表す。詩集を開いた様子を表す背表紙にあたるところの、タイトル文字「金子みすゞ詩の小径」と柱もステンレスで。
石と金属
異なった二つのものが同化し、影響し合って新たな一つの世界を創り出す。
仙崎と下関を意識したものでした。
石にある、重量的な存在感と、金属の持つシャープさを合わせていく。
重量感は、広がってぼやけない、外にでない、内に吸い込んでいくような雰囲気をもつもの。繰り返しになりますが、真っ黒の磨きであること、色を挿さないことで、絞りました。
シャープさは、カドたたずに軽く感じないように、色と質感で、品があり、温かく柔らかさも感じるもを多くのサンプルを作製して頂いて、選んでいきました。
タイトル文字は、ベースと同色の塗装で、明るい色調でありながら落着きのあるゴールドのマット仕上げ。文字と写真のエッチングの色はダークグレイで、クリアの保護塗装はマット仕上げです。
*タイトル文字の同色は最後まで迷いました。同系色の少し濃い色の方が、解りやすさという部分で、
サインの伝えることという目的に沿うと思ったからです。でも同色で正解でした。レーザーカットされたステンレスの文字が、求めていたものになってくれました。
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